東北大学アマチュア無線部部誌 Vol.4 新年号(2021年4月発行)

Vol.4 表紙

本誌は東北大アマチュア無線部部誌の第4号になります。
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アマチュア無線って何だ?
さときょう

タイトルにもあるように僕はまだ部活動を経験したことがありません。2年生になるにもかかわらず無線についてド素人なので1年生の皆さんが入部してくれたら一緒に学んでいきたいと思っています笑。またその魅力とは何なのかを知ってから学習することは大切だと思います。そこで自分なりに考えてみました。

八木・宇田アンテナの制作
部員K

八木・宇田アンテナは、身近なところでは、テレビのアンテナに使われている。特徴としては、1方向へ強い電波を飛ばすことができるという単一指向性アンテナである点である。弱い電波の受信の際には、指向性のある方向の電波を集中的に受信できるため、GPアンテナなど、指向性のないアンテナに比べより強く入感させることができる。今回は6エレの八木・宇田アンテナの制作を行った。

アマチュア無線の歴史をざっくりと
富沢いずみ

本記事を読んでくださっている読者の方はアマチュア無線を身近なものと感じている方が多いのでしょうが、アマチュア無線はどのように始まったのか、日本ではどのように広がっていったのかなど「アマチュア無線の歴史」についてあまり知る機会が無いように思えます。そこで本記事ではそんな歴史についてわかりやすく時代を追って説明していきたいと思います。

4G・5Gってなんだ
リー

最近になって始まった5Gですが、どういった仕組みで早くなっているのかを知らない人も多いかと思います。そのため簡単にですが 1Gからの発展と5Gのメリットについて説明していこうと思います。

メモリーキーヤーを作ってみた
部員K

メモリーキーヤーとは、事前に送信するメッセージを記録し記録したメッセージを送信する機能をもっている機器のことである。コンテストの参加の際などには、コールサイン、コンテストナンバーなど同じメッセージを送信するため、一回一回キーで送信するのは大変であり、そのような同じメッセージを繰り返し送信しなければならないときに活躍するのがメモリーキーヤーである。今回はマルツで販売されている「4チャンネル・メモリーキーヤーを作ろう」というキットを購入したのでそれについてまとめたいと思う。

FT8(8GFSK)復調・復号プログラムをMATLABで書いてみた その1:時間・周波数同期
JP7VTF

WSJT系ディジタルモードの一つであるFT8は、手軽に海外交信ができることも相まって、多くのアマチュア無線家が使用するディジタルモードとなりました。手軽に海外交信が可能であるのは、信号対雑音比が低い状況においても復調・復号が可能であるためです。これらは、ディジタル信号処理や強力な前方誤り訂正を使用することで実現しており、その技術に興味を持っているアマチュア無線家も多いのではないでしょうか。本稿から数回にわたって(もしかしたら途中でやめる可能性もあり)、MATLABでの実装を踏まえながらFT8の復調・復号プロセスについて解説します。1回目となる本稿では、復調時の時間・周波数同期について見ていきます。一般に、ディジタル通信においては、送信側・受信側間での各種同期(時間同期、周波数同期、位相同期)が重要であり、その質が信号伝送後の誤り率に大きく影響します。FT8で用いられている8GFSKにおいてもシンボル判定を行うタイミングや周波数の同期が誤り率に大きく影響します。FT8ではシンボル系列に埋め込んだ7×7のコスタス配列を用いて、5 ms、0.5 Hzの分解能で時間・周波数同期を行った後、シンボル判定を行います。なお、本稿は参考文献の内容を追試したものになります。また、プログラムの実装については、WSJT-Xのソースコードを参考にしました。

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